ブームとは「にわか」が見つけて「にわか」が伸ばす現象

以下1パラグラフはドラマ「トライアングル」ネタバレ。

最初はwktkしながら見ていたドラマ「トライアングル」が、先週懸念してた通り「野球カードが原か中畑か」で真犯人が決まるというオチをキメてきた。友人は「カード決済END」と言ってた。いや、冗談で言ってるんじゃないんだぜ。パリ、東京、大阪、上海と10週も引っ張っておいて、最後は江口が机をパンパンたたきながら「なんで落としたカードが中畑だってアンタ知ってるんだろうなぁ?」「・・・私がやりました」で終わちゃった。どんだけ落胆したかってことですよ。


さて、前回のエントリの続きをつらつらまとめていきたいと思います。

有名Pに人気が集中するのは正しいあり方


誤解している方も多いようですが、ライトユーザーが「ごひいき聴き」するのは非常に正しいありかただと思います。


ν速なんかでアニメの話があると正統「マニア」に対して「にわか」って言葉を頻繁に耳にしますが、ブームを加速させてるのは圧倒的多数の「にわか」層なんです。


ボカロにおいてもそれは変わりません。


前回、ボカロ初期においては、無名でもブレイクすることができたが、今はそれは難しい状況と書きました。


ボカロにおけるマニアを「全曲無差別に聴いて良い作品を探す層」、にわかを「有名Pやランクインした人気曲を聴く層」と定義つけるとします。


「マニア」が見つけて「にわか」が伸ばすのが、ボカロ初期においての人気曲でした。この現象を普通は「ブレイク」と言うと思います。そして現在、ボカロの人気曲は「にわか」が見つけて「にわか」が伸ばすものになってます。この現象を「ブーム」と言うのだと思うのです。

ユーザーによらないランク付けの機会を


さて、これは構造の問題です。いくら「無名Pにもっと光をあてよう。伸びない曲救済キャンペーンを草の根展開しよう」と声高に唱えたところで、小学校の学級会で「廊下は走らないようにしよう」って委員長が提案するくらいむなしいものです。長い廊下がそこにあるなら、走るのが小学生なんです。「走るな」という言葉がどんなに正論でも、言ったところでどうこうなるもんでもありません。

同じように、ユーザーによるランク付けは止められません。むしろこの部分をシステム的に変更しようと思ったらむちゃくちゃ抵抗されます。以前ニコ動のランキングシステムのデフォルトが週間ベースに変更されたことがありますが、これがユーザーの酷評をくらっていつのまにか日別に戻ってたのは記憶に新しいと思います。


で、どうすれば無名Pにてっとり早く光があたるかというと、これはユーザーによらないランク付けの機会を別で用意すればいい、ってことになると思うのです。


現在ニコニコ映画祭なんてものが定期的に行われてますが、これは審査委員方式のユーザーによらないランク付けで各種賞を決めてます。ぼくはこの「賞」を「動画一般」ってことで行うのではなく、各ジャンルごとに積極的に開くべきだと考えます。本当にありきたりな案で恐縮なんすが。


「審査委員方式」だと有名Pも無名Pも同じ俎上にのせられます。で、大賞を取れば一気にブレイクする。


ぼくがイメージするのは「直木賞」「芥川賞」です。商業エンタメ業界の「賞」は、割と「どんだけ売れたか?」で勝敗が決まってくるものが多いのですが、「直木賞」「芥川賞」の場合、受賞からブレイクしていくケースがよく見られますよね。で、これが出版業界の風通しをよくして、新しい動きを作ってるなぁ、って思うのです。


だからどんどんスポンサー募ってやっちゃえばいいと思うんですよ。ニコニコ映画祭のようなエントリー方式じゃなく、すでにうpされているもののなから勝手に選んだっていいじゃないですか。勝手に選ばれて嫌なら辞退してもいいと思うし。


そして、そういった動きは確実にボカロに新しい風を生むと思うのです。もしかして第2、第3のsupercellがそこから生まれるかもしれませんよ。


そんな感じで運営さんには期待している次第です。いや、結局結論は運営丸投げかよ・・・(笑。